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<   2010年 06月 ( 4 )   > この月の画像一覧

輪を回す

※絵巻物の中よりいでて<矜羯羅童子(こんがらどうじ)>公園に自転車の輪をころがせる


>昔子供たちが、自転車のタイヤの無い金属の輪を、篠竹のような棒を溝にあてて、転がして 遊んでいたことがあった。

>夏の夕方になると、影が長くなって輪は変形して楕円になり、子供たちの影も長く大きくな った。

>そんな情景が妙にノスタルジックで忘れられない。

>ある時、作者は忘れたが、絵本で月夜に輪を回して走っている長い髪の女の子が描かれてい るのを見つけた。月の光に黄色に輝いている路に変形した影が長~く伸びていた。

>私と同じ想いを抱いていた人もいたのかと、妙に嬉しかった…。
by blue-lulubul | 2010-06-30 14:32

免れる

※石地蔵「知らぬ存ぜぬ」通すゆえダムに沈むを免れて立つ

>ダムの底に沈んでしまう村々のことを思うと、切ない想いに胸をかきむしられる。

>それは…日常をそっくりもぎ取られるような、痛みを感じさせられるからだ。

>だが、よく考えてみると…、いつか水を溜める必要がなくなったときに、まるでポンペイの 町のように、水底に閉じ込められた時間がそっくり残されているということでもある。

>なにはともあれ、故郷の辻に立っていた石地蔵はダムの水の上に引き上げられて、現代を  生かされたのである。

>その理由は、余分なことを喋らなかった(?)からだ。

>世の中には、悪気は全然ないのに喋ったためまずい事になる例はいくらでもある。

>私は、のびのびとお喋りする人が大好きだ。それだけ人柄が良いのだと思っている。

>ダムに沈められなかったもの。沈められたもの。そのどちらもへの複雑な思いを表現できな かったのはちょっと残念。
by blue-lulubul | 2010-06-29 14:37

齧る・かじる

 ※齧歯類(げっしるい)闇を丸めてかじりいるやがて地球の傾くまでを


>光を飲み込んでしまったような厚い雲の下。

>疾風と鳥影だけがかすめて、

>無窮という語が湧きあがっては、消えてゆく。

>始まりは、闇の隙間から突然琴糸の切れたような音がして、

>齧歯類の歯は、齧る形…☆

>私の孤独も、思考も、記憶さえガリガリ、ガリガリ齧られてしまいそう。
by blue-lulubul | 2010-06-27 16:34

Mさんとのこと

>子供だった頃…時間はたっぷりあった。

>何しろ、占めるスペースが少ないのを良いことにあらゆる隙間に入り込んだ。

>大人たちは忙しく、その上いじめられっ子だった私は、他の子供たちとの約束の縛られた時 間もなかった。

>お向かいの家の二階は、どういうわけか小さな部屋がたくさんあって、その一部屋に若いご 夫婦が間借りしていた。

>…でも、私は、ご主人は一度も見かけたことはなかった。

>奥様(Mさん)は、小さな私をいっぱしの友人として扱ってくださった。

>いつもおどおどといじけていた私は、Mさんだけには、じつにのびのびとしゃべることがで きた。

>私は、「カルメン」や「白鳥の湖」のレコードを聞きに行ったり、鉤針編みなどを教えてい ただいたり、童話や説話の話を聞かせてもらいに度々部屋を訪れた。

>ある日、Mさんは私の両親の許可を得て映画に連れて行ってくださった。

>結構大人の見る映画「母の秘密」で、帰宅して両親に映画の内容を聞かれ、不味い顔をされ たのが忘れられない。当の私は、人間として取り扱われたように思えて急に大人っぽくなっ たように思っていた。

>そんな日々に、Mさんのお腹が大きく目立ってきたのに気付いた。

>訪ねてゆくと、Mさんは、立ち居振る舞いがとても大変そうであった。

>窓辺に座って、パンパンに腫れた下肢を私に見せて、強く指で押した。丸いえくぼが出来て
 一時間たっても元に戻らなかった。

>そして…、その後二度と私はMさんに会えなかった。

>大人達は引っ越して行ったと言うが…。

>Mさんが、私に黙ってどこかへ行ってしまうはずは無いのだ。それは「信頼の絆」で結ばれ ているからだ。
 

※一瞬の時間は残る瞳の奥に 高貴でならねば生きられなかった
by blue-lulubul | 2010-06-26 15:53