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主に短歌


by るるぶる
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その生真面目を…

 短歌一首の作り方にも、どの方向から検討してみても崩れがないというものがあります。いわゆる隙がないというものです。
 
 私は、短歌にも車のブレーキにもある″遊び″というような隙を意図的に作ることも必要と思っています。
 理路整然と画一的なものより、どこか関節の外れたような、ほんの少し危な気な感じのするものに魅力」を感じるのです。
 
 そして、それを意図したことを分からせないように作れれば最高だと思っています。いわゆる作為を消すという方法です。
 
 短歌も長い間作っていると、歌う種が尽きてしまいます。
 
 しかし、創り続けようとする場合には…。それからが勝負なのだと思います。
 芸術的感興を作品として、いかに独創的に表現できるか?本当の」苦しみはそこから始まります。

 その場合覚悟が必要です。
 出来上がった作品は短歌といえども、作者自身のものではなくなります。 読み手一人一人の個々の解釈にゆだねてしまうからです。中には、作品を事実と解釈してしまう人が少なくないからです。

 短歌や俳句は、小説や詩などと違って、広い層の多勢の人達が自分の実情に即して詠っているので、まだまだ事実と受け取られやすいのです。
 歌の内容が、例え架空のものであっても、作者の体験だと取られてしまうことを覚悟して発表しなければなりません。

 「より良い作品を作りたい。」「作品によって真実を追求したい」と思う強い信念と揺るがない意志を持続させることを強いられます。
 
 「文化とは葛藤の結果である」と言ったのは誰だったでしょうか!
  

きっちりと形を崩さぬ苧環草(おだまきそう)その生真面目を壊してみたき 


 
 
by blue-lulubul | 2008-10-11 16:29