カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

定家卿百番自家合(その一) c

c0177834_11372135.jpg


 一番
    左           仁和寺五十首
 おほぞらは梅のにほひに霞つつくもりもはてぬ春の夜の月
    右            院 五十首
 心あてにわくともわかじ梅の花散(ちり)かふ里の春の淡雪
 
 左の歌は、(大空は梅の香りで霞ながらすっかり曇ってしまった。そんな香りの中に浮かぶ春の月だなあ)
 右の歌は、(なんのわけも目当てもないままに見分けようとしても、見分けられないでしょう。梅の花が散り乱れている里に散り交じる春の淡雪は。)
 この歌の本歌は有名な百人一首の中の「心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどわせる白菊の花(凡河内躬恒)である。虚構によって美を強調し、本質を描きだす修辞法である。

by blue-lulubul | 2016-09-05 12:59 | 時緒翔子作